昔、競馬に凝っていたことがありました。
「西田式スピード指数」
これにめぐり合ったときには世界が変わったような衝撃を受けたものです。
簡単にご説明いたしますと・・・
いろんな競馬場をいろんな馬場状態で馬は走っているのですね。
これを公式に当て嵌めて比較しようとするものです。
例えば、人間に当て嵌めますと、
・陸上競技場のトラックで100メートルを10秒で走る。
・(それよりも走りにくい)土のグランドで100メートルを13秒で走る。
・(同様に)砂浜で100メートルを18秒で走る。
・(同様に)田んぼの中を100メートル30秒で走る。
これらはすべて同じ価値があるという考えです。
同じ100メートルでもタイムが出やすい場所とタイムが出にくい場所があります。
単純にタイムだけを比較しても意味はなく、その時の状況を元に基準となるタイムを選定して、それよりも速い遅いという比較によってその競走馬の能力を測ろうとするものです。
上の例で考えますと、
トラックでの12秒よりも田んぼで28秒の方が「速い」と考えるのですね。
説得力はあるでしょ(笑)
ただ、この理論の前提となっているのは
「各馬が全力を出し切って走っている」
ということです。
本来、トラックを9秒で走るだけの能力があるのに手を抜いて11秒で走っている馬がいると比較の対象には出来ないのですね。
なぜ、今頃こういう話をしたかというとですね・・・
最近の相場を見ていてテクニカルやチャート分析っていうのもこれと同じだなと思ったのです。
すべての参加者が
「一円でも多く儲けたい」
「損はできるだけ少なくしたい」
と考えているからこそ、投売りが出たり、ショートスクィーズがあったりするのですよね。
参加者全員の欲望と恐怖の集合したものが値動きであり、その値動きが価格の流れを引き起こし、チャートを形成するのですね。
手を抜いている参加者には欲望も恐怖もありません。
「年末だから」
という理由だけで手仕舞い売りを出す参加者には恐怖はありませんし、その売りによって値下がりする価格にも必然性はありません。
チャート分析、テクニカル分析っていうのは
「全員が必死で戦っている」
と言うことが大前提です。
二時半になっても出来高が一万枚チョットしかない本日は「全員が必死で戦っている」という状況ではありません。
ということは、いくらチャートを見てもストキャの数値を追いかけても何の意味もないのですね。
- 2003/12/25(木) 14:33:26|
- さるさる時代
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