ぶつぶつ---河内屋の相場独り言---ぶつぶつ

(9)損切り

本日(金曜)は大きな動きになりました。
先週の「フォーム」でお話をしましたように、基本の売買に戻していたのであれば大きく儲かった一週間だったと思います。

「いつ損切りをするか、どの場合には持続をするか」
これを場中に的確に判断するのは非常に難しいです。

「上昇しているけれど動きが鈍い・・・」
「次の支持線では止まるだろう・・・」

何かと理由をつけてポジションを維持してしまうのですね。

この不況時に金額の多少に関わらず「相場」をしようとしておられる方というのは社会的にもある程度の成功を収めた方なのでしょう。

「ここをがんばれば世界が開ける」
「逆境に立った時こそ自分の真価が問われている」

なんていうことを考えて、人一倍仕事をして現在の地位、資産を築いてこられたのかもしれません。
ですから、損切りという頭で考えるととても簡単なことが実際にはできないのかも知れませんね。
攻撃よりも守備の方が難しく、進撃よりも撤退の方が100倍の勇気を必要とします。

こういうことで欧米の考え方である
「トレンドはフレンド」
という考え方が日本では定着せずに、日本古来の考え方である
「人の行く裏に道あり花の道」
なんていう言葉が一般に知られるようになったのかもしれません。
狩猟民族にとって獲物を一匹でも捉えることができた場所っていうのは「けもの道」であり、当然のようにその場所で次の獲物を待ちますよね。
「人の行く裏」なんていう何も通らないところで待っているのは愚の骨頂だといえるでしょう。
しかし、農耕民族である私たちは人知れず行った雑草取りや水やりなどが来るべき秋の収穫を決めるのでしょうね。
「隣人が遊んでいても自分は働く」
というのが美徳とされていました。
それはそれでいいと思います。日本的な努力を否定する気はありません。
しかし、その気質が撤退を苦手にしているのではないでしょうか。
株式に限らず、すべからく「博打」というものの必勝法は「勝ち逃げ」です。
ということは、撤退時期が最も重要なのですね。

その私たちが一番苦手とする撤退という行為を出来るだけ簡単に行う、心理的な負担を少なくして行うというのが機械的な損切りです。
値が動いている場中に「損切りするか持続するか」という的確な判断をするのは至難です。

人間は「自分すらごまかす」という生き物です。
誰しも「やっぱりワシはアホやったんや・・・」という結果を突きつけられるのはイヤですよね(笑)
「自分が判断をして自分がクリックをしたポジションを自分で損切りするということは自分がアホやと公表するようなもの」
そう考えてしまうようです。
「これから上がるぞ!!」
と考えて自信を持ってエントリーしたのに下がってきた。
その場合に、損切りをするということは
「損失を確定する」=「自分が間違っていたことを確定する」
と考えてしまうのですね。
損切りをしてしまうと「結果」として「判断の間違い」が確定してしまいます。
しかし、「含み損」であればまだ途中経過であり、それが例えば
「七回の裏「0-12」で負けている」
という状況であっても、
「いや、試合終了まで勝負はわからん」
と無理やり考えてしまうのでしょう。
つまり、
「損切りが出来ない」というのは「自分がアホであることを認めたくない」
言い換えれば、
「自分がアホだったと認めるよりも損をする方を選ぶ」
ということになると思います。

こう考えていくと、損切りを上手に行うには、いくつかの方法があると考えられます。
まず第一に、
「自分はアホである」
ということを認めてしまうことです。
言い換えると、
「ワシは予言者ではないんだから、明日の動きなんかわかるか!」
というように開き直ってしまい「未来はわからない」ということを前提とするのが必要ではないでしょうか。
第二に、
「損切りが心理的な負担になる前に切ってしまう」
ということがあげられると思います。
「あー、これは絶対にダメだ」
というところで切るのではなく、
「うーん、考えていた動きと違うぞ」
というところで切ってしまったら心理的な負担も少ないと思います。

逆説的ですが、
「損切りが出来ないと利食いも出来ない」
といえます。
頑張って損切りをしましょう!
  1. 2011/01/28(金) 10:13:49|
  2. 相場小話

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